【大腿筋膜張筋】太もも外側の張りに関係する筋肉を徹底解説

KIYOMI

T’s PilatesのKIYOMI先生のコラム
「誰でもわかる解剖学」
今回のテーマは『大腿筋膜張筋』です!

「歩くと股関節の横が張る」
「太ももの外側がいつも硬い」
ピラティス中に「膝が内側に入りやすい」
と感じたことはありませんか?

詳しくご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

目次

ピラティス中にこんなお悩みありませんか?

大腿筋膜張筋によるお悩み

ピラティス中のよくあるお悩み

・お尻に効かず外ももが張る
・股関節が開きずらい
・膝が内側にねじれる
・股関節の外側が伸びない

よくあるお悩みではないでしょうか?
こんなケースでは“あの筋肉”が動きを邪魔しているかもしれません!
その筋肉こそが…⇩

大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)

大腿筋膜張筋(TFL)

大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん):TFL

【大腿筋膜張筋のザックリ解剖学】
骨盤→太ももの横→膝の外側
にかけて付着します。
役割:脚を「外に開く・持ち上げる・内ひねり」
画像の位置を触って股間節を動かすと分かる

【専門家向けの解剖学】
起始:上前腸骨棘
停止:腸脛靭帯、脛骨の外側(ガーディ結節)
作用:股関節外転、股関節屈曲、股関節内旋

「だいたいきんまくちょうきん」って長いし言いにくいですよね!
なので、専門家の中では大腿筋膜張筋はTFL(Tensor Fasciae Lataeの略)と呼ばれることが多いです!ついでに覚えておきましょう!

大腿筋膜張筋の作用

大腿筋膜張筋の作用

“悪者”にされがちな大腿筋膜張筋

臀部筋力低下による大腿筋膜張筋の過緊張

現代人の多くがデスクワークが多く運動不足、結果としてお尻の筋肉が弱くなっています!
お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)は股関節を外に開く外転作用や片足時の骨盤を安定するはたらきを持っています。
ですが、このお尻の筋肉が弱くなることで、同じ股関節外転作用を持つ大腿筋膜張筋が頑張りすぎてしまう事に繋がりやすくなります。

大腿筋膜張筋が頑張りすぎてしまうと…

大腿筋膜張筋の過緊張によるデメリット

大腿筋膜張筋の緊張は膝の痛みやO脚の原因に?

大腿筋膜張筋の緊張が強すぎると、腸脛靭帯を介して膝蓋骨(ひざのお皿)を外側に引っぱる力が強くなります。
その結果、太ももの外側が常に張りやすくなったり、膝外側の痛み(腸脛靭帯炎・ランナー膝)、O脚など問題の要因になります。
なので膝周囲に問題を抱えている場合には大腿筋膜張筋の過緊張が必ずチェックしておきたい項目になります!(後でチェック方法を動画解説しています!)

ももの外側が張るメカニズムはこれかも?

腸脛靭帯の筋膜連結

腸脛靭帯は外側広筋にも付着する

大腿筋膜張筋と大殿筋は太ももの外側にある腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)に付着しています。
2つの筋肉のテンションが腸脛靭帯に伝わって膝を安定させているとも言えるでしょう。
しかし前述しているように、大殿筋が弱くなることで、大腿筋膜張筋の緊張が強まり腸脛靭帯もパツパツに張ってくるケースが多いです。
そしてこの腸脛靭帯、大腿四頭筋の一つである外側広筋ともペッタリ接しています
つまり、このような状態では腸脛靭帯のテンションが外側広筋にも波及して外もも全体の張りに繋がる可能性があるというわけです。
実際にスタジオでレッスンしていて、外ももが張るという方の多くが上記に当てはまると言えます。

日常生活での大腿筋膜張筋の活躍

大腿筋膜張筋がはたらく日常生活動作

ここまで悪役のように取り上げてきた大腿筋膜張筋ですが、日常生活での活躍も当然あります。

①歩く、走るとき→脚の振り出し
②方向の切り返し→歩行時の方向転換やスポーツでの素早いターン
③身体を外側から支える→テントでいうポールの役割

他にも階段を上るとき、急に立ち上がったときに骨盤が倒れないように支えたりと、意識こそしていなくても、実は働き者の筋肉なんです!

動画で学べる大腿筋膜張筋のエクササイズ

ここからは大腿筋膜張筋のエクササイズを動画で解説していきます!

大腿筋膜張筋の柔軟性チェック(オーバーテスト)

1.横向きで寝ます
2.下側の脚は股関節と膝を直角に曲げておきます
3.上側の膝は直角、太ももを体幹をまっすぐにした状態で膝を床につけましょう
→膝が床に付けばOK、付かなければ硬いといえます

大腿筋膜張筋を伸ばすピラティスエクササイズ

1. 前足はしっかり床を踏み、後ろ足は膝立ちから後方へまっすぐ伸ばす
2.手を挙げて、椅子を押しながら体幹を反対側に傾ける
→腰が反らないように体は真っ直ぐに!脇〜膝まで伸びていたらOK!

お尻を鍛えて大腿筋膜張筋の緊張を緩めるピラティス

大腿筋膜張筋の緊張を緩めるためにはお尻の筋力をUPすることが大切!
1.横向きで寝ます
2.股間節を45°くらいに曲げておく
3.かかとをつけたまま上側の膝を外に向けて開きます
⇒お尻に効いている感じがあればOK
4.出来る人はそのまま膝を伸ばす!

大腿筋膜張筋の緊張を緩めるマシンピラティス

大腿筋膜張筋(TFL)の緊張を抑制するポイントは「腸腰筋・お尻・内もも」を同時に働かせることです。
リフォーマーで行う場合は足にループを掛け股関節は外旋位でお尻を締める、かかと同士を付けて内転筋も効かせた状態で股関節の運動を行うと緩めることが出来ます!
この動きをしながらTFLを触ってみましょう。そのときに柔らかくなっていればOKです!

まとめ

大腿筋膜張筋は、歩く・立つ・片脚で体を支えるなど、日常のさまざまな動きで働いている筋肉です。
お尻の筋肉や腸脛靭帯と連携しながら、骨盤や膝の安定を助けています!
でも、お尻がうまく使えていないと、大腿筋膜張筋ががんばりすぎてしまい、太ももの外側の張りや膝の痛み、姿勢の崩れなどにつながることも…
さらには筋肉の硬さや弱さは、単独で起こるのではなく、全身のバランスの中で影響し合っているということを理解できたでしょうか?
もし、大腿筋膜張筋の張りや違和感を感じているなら、まずはお尻の筋肉をしっかり働かせられているかをチェックしてみましょう!
大腿筋膜張筋について少しでも理解が深まったなら嬉しいです!

KIYOMI

以上参考になれば嬉しいです。

また次回の投稿もお楽しみに!

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