『前捻角ってなに?』知らないと危険な大腿骨の骨構造

静岡県三島市、T’s Pilatesの幸野です!

今回もピラティスインストラクター向けの内容です!
テーマは大腿骨の「前捻角(ぜんねんかく)」です!
なんだそれ??養成コースでも聞いたことない…
という方がほとんどではないでしょうか?
ピラティスレッスンにおいて必ず抑えておきたい内容ですので是非この機会に学んでいきましょう!

目次

ピラティス中によくある悩み!

こんなお悩みありませんか?

・股関節を外ひねり(外旋してもお尻(外旋筋群)に効かない…
・綺麗なピラティスVのポジションが作れない..
・X脚がなおらない

このようなケースの時に…

・お尻が弱いからだと思っている
・内旋筋が硬いからだと思っている
・そもそも大腿骨の解剖学が分からない

こんな方は最後まで読む価値ありです!この知識だけで悩みがスカッと晴れるかもしれません!

大腿骨の「前捻角」を理解しよう!

大腿骨の前捻角

大腿骨は上と下(頸部と顆部)でねじれ構造になっているのをご存知でしょうか?

コレを前捻角(ぜんねんかく)といいます。
前捻角は子どもで大きく成長つ連れて徐々に小さくなるのが特徴で、平均で10〜20°くらいと言われています。
ピラティス中に問題となるのはこの前捻角が大きい場合です。(女性に多い)

前捻角が大きいと?

前捻角が大きい場合どうなるのか?解説していきます!

大腿骨の前捻角が大きい場合、パっと見ではまっすぐに見えても、実は股関節は外旋しています。
この状態から更に無理して外旋位を取ろうとすると、股関節の引っ掛かり感や痛みのリスクに繋がります。

この理由としては股関節というのは骨盤からなる「寛骨臼」と「大腿骨頭」で構成される球関節です。
360°色んな方向に動ける股関節は脚を後ろに引く「伸展」と外に捻る「外旋」で大腿骨頭と寛骨臼の被覆率(フィット具合)が小さくなる為、関節は不安定になります。

つまり前捻角が大きい場合、もともと股関節が外旋位にあり不安定なため、無意識に内旋させて関節をフィットする戦略をとっていきます。

前捻角が大きい人のクセ

前捻角が大きい人はこのようなクセがあります

・股関節を内旋位で固める
・内股座りが得意(あぐらが苦手)
・テーブルトップで内股になる

もしもピラティス中にこのようなクセが見られる場合は、
「あ、もしかして前捻角大きいのかな?」と疑っておきましょう!

前捻角の評価方法

前捻角の評価方法はこちらです。

①まずうつ伏せで膝を直角にする
②内旋可動域を確認(通常45°)
→外に対して極端に内旋可動域が大きい場合は過前捻を疑う
③外旋可動域を確認(通常45°)
→内旋に対して極端に外旋可動域が小さい場合は過前捻を疑う

ここまでは疑いです。次に前捻角が何度くらいか評価していきます。
これをクレイグテストといいます。

④内旋位のどの角度で最も大転子が突出するか確認、この角度が前捻角(平均10〜20°)
⇒大きい場合は過前捻

※この時骨盤の回旋や大腿骨の外転が入らないように

クレイグテストは大転子をしっかりと触ることができているか?が大切です!
少し難しいですが、厳密な角度を出す必要はないのでザックリ前捻角が正常値から逸脱していないか、チェックしてみて下さい!

前捻角が大きい人へのレッスン時は

過前捻の方をレッスンする場合、以下の事に気をつけておきましょう!

①ピラティスVにとらわれない
②股関節の不快感(痛み、詰まり感)に注意                      
③無理ない範囲で臀部の筋肉を鍛える
④クライアントが理解できるように使えてあげる

前述の通り、過前捻の方を無理に外旋位に持っていくと股関節のインピンジメント(痛み)に繋がるリスクが有り、股関節を傷めかねません。
ですが、反対にお尻を鍛えなくても良いというわけでもありません。
過前捻の方は股関節を外旋させるお尻の筋肉(大殿筋、中殿筋、外旋筋群)が筋力低下している場合が多く、動きのバリエーションを増やす為に、無理のない範囲で収縮感を引き出すことも大切です。

またクライアントにこの構造を分かりやすく伝えるのもインストラクターの役目です。
とくにバレエなど極端に股関節を外旋する動作の多い競技をしているクライアントには、正しく理解してもらえないと無理をして股関節の障害に繋がる可能性があります。
こういった説明を分かりやすくできるかどうかもお客様からの信頼を得るポイントになるので抑えておきましょう!

いかがでしたでしょうか?

前捻角が理解できると、フットワークなど一つの動作をとっても身体を見る視点が変わってくるのではないでしょうか?
前捻角以外にも個人の身体にあったピラティスレッスンを提供出来るように、日々学びを深めていきましょう!
今回のような解剖学が苦手だったり、テキストでは理解できても実際の現場で即座に評価⇒レッスンにつなげるのが難しい…という方はインストラクター向けのレッスンもご用意しています。

ご希望の方はオンライン予約リンク、または公式LINEからお気軽にお問い合わせください!

以上参考になれば嬉しいです。

また次回の投稿もお楽しみに!

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