\ 新規予約希望の方はこちら /
【腰方形筋】腰痛と代償運動の鍵を握る深層スタビライザー


T’s PilatesのKIYOMIコラム
「誰でもわかる解剖学」
今回のテーマは『腰方形筋』です!
腰方形筋はその名の通り腰にある四角い筋肉ですがあまり馴染みのない筋肉だと思います。
ですが、腰痛や腰回りのトラブルではこの筋肉がキーとなるので、気になる方は最後までお読んでみてください!
最近、こんなこと感じていませんか?


こんなお悩みありませんか?
最近日常生活でこんな事を感じたことはありませんか?
・長時間座ってると腰が重だるい
・立ちっぱなしで片側の腰がツラくなる
・なんとなく左右でバランスが悪い気がする
こんなお悩みは腰方形筋が関係しているかもしれません!
ここからは、そんな不調を引き起こしている原因に迫っていきます!
腰方形筋とは


腰方形筋(ようほうけいきん)
腰方形筋は骨盤から肋骨にかけて付着する腰の奥にあるインナーマッスルです!
ボリュームの大きな筋肉ではないですが、体を横に倒す・片脚で立つといった動きのサポートや、腰や骨盤を安定させる役割を担っています!


腰方形筋の作用
腰方形筋は、以下のような動きや安定に関与しています!
・体を横に倒す動き(腰椎の側屈)
腰方形筋は、片側だけが働くことで体幹を左右に傾ける「側屈」の動きをします。
例えば、物を拾うために横に体を傾けるような動作で活躍しています。
日常的にも多用される動きで、身体のバランスを保つ上でも欠かせません。
・ 背すじを起こす・反らす(腰椎の伸展)
左右の腰方形筋が同時に働くと、腰椎を後方に引く力が生まれます。
これにより背すじをまっすぐに保ったり、体を軽く反らす動きが可能になります。
この働きは、長時間座っていた後に立ち上がる動作や、姿勢を正す際など、日常の様々なシーンで行われています。
・背骨と骨盤の安定
腰方形筋は、脊柱と骨盤をつなぐ位置にあるため、体幹の安定性に大きく関与します。
背骨がぐらつかず、骨盤が前後や左右に傾きすぎないように支えてくれることで、私たちは自然な姿勢を保つことができています。
腰方形筋は上記のような役割を担っています。体幹の筋肉の奥底で背骨・骨盤を支えている縁の下の力持ち的な存在と思ってください!
腰方形筋は機能低下を起こしやすい?


現代の生活習慣の中で、腰方形筋は知らずのうちに弱くなってしまいやすい筋肉のひとつです。
・長時間の座り姿勢
・片側に体重をかける立ち方や座り方など、左右差のある姿勢のクセ
・運動不足や体幹トレーニングの不足
これらの状態が続くと、腰方形筋の筋力が低下し、本来の“体幹を支える”という役割が十分に果たせなくなってきます。その結果どうなるかというと
①姿勢が崩れやすくなる
腰方形筋の機能低下は、骨盤の傾きのコントロール能力の低下に直結し、体幹の側屈・回旋制御の乱れに繋がるとされています(Barker et al., 2004)。
猫背や反り腰、骨盤が後傾して腰が丸まりやすくなるなど、姿勢のバランスも乱れてしまう可能性が考えられます。
②他の筋肉が代わりに頑張る
腰方形筋の筋力が不十分になると、代わりに脊柱起立筋や多裂筋などの筋肉が過剰に働くといわれています(Juker et al., 1998)。結果として過剰な腰の緊張を生んでしまい腰痛になり得る可能性があるといえます。
このように不良姿勢が続いた結果として、腰方形筋のアンバランスな負荷が続くと、疲労が蓄積し、慢性的な腰のハリや痛みに繋がりやすくなるのです。
「腰が張りやすい」「ストレッチしても腰が楽にならない」という方は、腰方形筋の弱さが影響しているかもしれません。
表面的な筋肉だけでなく、体幹の深層からバランスを整える意識を持つことで、より根本的な腰のトラブル改善につながっていきます。
日常生活での腰方形筋の活躍


腰方形筋は以下のような日常生活のほとんどの場面で働いています!
・立っている、座っているときの姿勢キープ
立っているときも座っているときも、体が左右に傾いたり、腰が丸まったりしないように内側から支えてくれています。
・歩く、階段をのぼるときのバランスサポート
歩行や階段を上がるとき、腰方形筋が骨盤の動きをコントロールし、足がスムーズに前に出せるようにサポートしてくれます。特に片足が床から離れる瞬間、反対側の骨盤を支える役割も担っています。
・洗顔、歯磨きなど前かがみの姿勢を支える
顔を洗うときや歯を磨くときのように、前かがみの姿勢になると、腰まわりには負荷がかかります。腰方形筋がしっかり働いてくれることで、腰を安定させ、体を倒した姿勢でもバランスを保つことができます。
こうみてみると、筋肉自体の作用は側屈や伸展ですが、日常生活に置いては「動きすぎない様に制御している」ということが分かります。
そのため、ピラティスの側屈系エクササイズ(マーメイド)では腰〜骨盤で側屈させ過ぎず、胸郭(胸椎)の側屈を引き出す事が重要になってきます!
ピラティスで腰方形筋を効かせるには!


マーメイドでの代償動作
現代社会においてストレス過多で呼吸の浅い方は胸郭の側方・後方の可動域が制限されているケースが非常に多いです!
多いのは、チェアのマーメイド(上の画像)では胸郭が側方へ広がらず、骨盤がペダルの方向へ倒れてしまうといった代償動作が出現することがよくあります!
前述のようにピラティスで腰方形筋を効かせるには、動きすぎない範囲でのコントロールが大切になってきます。
そのため、骨盤は水平をキープしたうえで、正しく腰方形筋の遠心性収縮を入れることが出来ると胸椎の側屈が生まれ胸郭を側方に広げることが可能になります!
このようなアプローチは反り腰・猫背といった現代姿勢トラブルのほとんどの方に有効になりますので、ぜひやってみてください!
動画で学べる腰方形筋のエクササイズ
腰方形筋のストレッチ(遠心性収縮)
★広背筋を伸ばすメニューですが同時に腰方形筋も伸ばす事が出来るエクササイズ
1. 坐骨が均等にマットにつくように座ります。
2. 片手でマットを押しながら、反対側へ大きく側屈します。
3. そのまま、大きなボールを抱えるようなイメージで体幹を回旋させましょう。
4. 最後に、大きな虹を描くようにして元の姿勢に戻ってきます。
伸ばしている側の脇腹から腰にかけてストレッチ感があればOKです!
腰方形筋のピラティスエクササイズ
★中殿筋を効かせるメニューですが同時に腰方形筋にも刺激を入れることが出来るエクササイズ
1.ブロックに片足を乗せて、骨盤はまっすぐに。
2. 左の骨盤を少し下げてから、ゆっくり元の高さに戻します。(このとき、腰の横を引き上げるように意識)
腰の横〜わき腹にかけて使ってる感覚があればOK!
いかがでしたでしょうか?
腰方形筋の”なんぞや”が少し分かってもらえたら嬉しいです!
ピラティスでは、脊柱を動かすことよりも「動かないことを制御する」場面が多々あります。
そんなときに頑張っているのが腰方形筋ということです!
それでは、また次回の投稿もお楽しみしてください!



以上参考になれば嬉しいです。
また次回の投稿もお楽しみに!
インスタグラムでも、お役立ち情報を日々発信しています
ぜひ、チェックとフォローをお願いします
https://www.instagram.com/ts_pilates.studio
新規ご予約再開のお知らせ
T’sPilatesでは現在、Newインストラクター加入に伴い新規ご予約枠を開放しております!
インストラクターの指導で気持ちよくピラティスをしたい方、姿勢を整えたい方、T’sPilatesでお待ちしております!
下記のオンライン予約よりご予約お待ちしております!