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【本当にそれでいいの?】ニュートラルの限界と落とし穴


どうも、幸野です!
今回は「ニュートラル」について!
インストラクターの方はまず初めに勉強するピラティスの味噌の部分かと思いますが、ニュートラル一辺倒になっていたら注意!
そんな部分に突っ込んだ自己満コラムです。
まずは雑談から!
12月20日に東京有楽町でNピラティスの忘年会が有りました!!


Nピラティスは私がピラティスを学ぶキッカケになったピラティススタジオ(養成スクール)です。
現在は横浜センター北店のオーナーにもなってしまい、Nピラティスとそのインストラクターさんが居たからこそ、今の自分が居ると思っている次第です。
今回の忘年会はセミナー受講者さんも多く参加してくれて非常に楽しい会となりました!
これからも横のつながりは大切にしていきたいですね…
さて、本題です!!
なぜこのテーマか?


インストラクターのレッスンを見ていて、「固定概念的なピラティス指導の限界」を感じる場面が増えてきました。1にニュートラル、2にニュートラル、3、4も…とにかくニュートラル。
大前提として、確かにニュートラルは誰もがとれて欲しい大切なポジション。
ですが、常にニュートラルを作らせることが本当にクライアントのためなのでしょうか?
一旦、立ち止まって考えてみましょう!
ニュートラルがなぜ大切と言われているのか?
ピラティスにおいてニュートラルが重視されるのには、明確な理由があります。
まず、ニュートラルポジションとは
関節構造的にストレスが最小化されやすく、筋出力と安定性のバランスが取りやすい位置です。
特に脊柱・骨盤においては、
・椎間関節への剪断ストレスが比較的少ない
・深層筋(腹横筋、多裂筋、骨盤底筋など)が協調しやすい
・感覚入力(固有受容感覚)を整理しやすい
といった特徴があります。
このためニュートラルは、
痛みのあるクライアント
動作の初期学習段階
身体感覚が乏しいケース
において、安全かつ再現性の高い「スタート地点」として非常に有効です。
つまりニュートラルは、身体を整えるための基準点として、科学的にも合理性のあるポジションだと言えます。
ですが、基準点というだけであって、ココで止まってしまったらその先がありません。
そこが今回のテーマの部分になります!
ニュートラル=正解ではない


先ほど、ニュートラルの大切さを解説しましたが、ニュートラルは「目的」ではなく、あくまで一つの状態です。
日常動作やスポーツ動作を考えてみても、私たちの身体は、屈曲/伸展/回旋/側屈
これらを 連続的・複合的に行き来しています。
日常生活での動きは、ニュートラルから外れた状態の方が圧倒的に多いですよね。
それなのにレッスンでは「ニュートラルから崩れないこと」だけが評価基準になっていないでしょうか。
ここで大切になるのが、運動学習の考え方です。
運動学習の研究では、
人の動きは、同じ条件で繰り返すことよりも、条件が少しずつ変わる中で試行錯誤することによって、より深く身につくことが分かっています。
これを「文脈干渉効果」や「変動練習」と呼びます。
簡単に言うと、毎回少し違う状況の方が、身体は賢くなるということです。
元スポーツ庁長官でハンマー投げ金メダリストの室伏広治さんの現役時代、バーベルの両端にハンマーをぶら下げてトレーニングをしています。
これは、同じ環境でトレーニングをし続けるのではなく、不規則なハンマーの動きに適応することによってパフォーマンスが向上するという理論によって行われていました。
さすが世界の室伏さんです。。。
大切なのは「多様性」


本当に必要なのは、ニュートラル、あえて崩したポジション、エンドレンジ、不安定な状態、これらを行き来しながら、「どこでもコントロールできる身体」を育てていくことだと思っています。
ピラティスは「型を揃えるエクササイズ」ではなく、環境に適応できる身体を作るためのツール。
だからこそ指導者は、いつニュートラルを使うのか、いつ崩すのか、なぜそのポジションを選ぶのか。
ここまで意図を持ってプログラムを組みたいですよね!
私がオーナーを務める「T’sPilates」「Nピラティス横浜センター北店」では同業インストラクターさんのご来店も大歓迎です。(インストラクター向けレッスンを選択下さい)
セミナーに出るよりも圧倒的にコスパの高い50分をお届けする自信があるので、是非お越しください!(幸野指名の場合は個別に連絡頂けると幸いです)
動画解説!!
ここからは動画でご紹介します!
ペルビックレイズのバリエーション
チェアのペルビックレイズを例に上げて、バリエーションを紹介しています。
さいごに.
ニュートラルは大事。
これは間違いない。
でも、ニュートラルだけ守れても、実際の動きでは足りないことも多いんですよね。
崩れない身体より、崩れても戻れる身体。
どんな姿勢、どんな状況でも、ちゃんとコントロールできること。
ピラティスは型を揃えるためじゃなく、生きる動きを楽にするためのもの。
そんな視点で、もう一度ニュートラルを見直してみてもいいかもしれません。









