【ローテーターカフ】肩関節を奥から支える!4つのインナーマッスル

ローテーターカフのサムネイル
KIYOMI

T’s PilatesのKIYOMIコラム
「誰でもわかる解剖学」
今回のテーマは『ローテーターカフ』です!
ローテーターカフは、肩のインナーマッスルの総称です!
肩がうまく上がらない、腕を動かすときに力みや痛みを感じる…
そんなお悩みの裏には、ローテーターカフが関係していることも。
今回は、この大事なローテーターカフについて、わかりやすく解説していきますので
ぜひ最後までチェックしてみてください!

目次

こんなお悩みはありませんか?

こんなサインに要注意!

こんなサインに要注意!

日常生活やレッスン中にこんなサインは見られませんか?

・肩に詰まりを感じる
・三角筋ばかりが過剰に疲れる
・巻き肩・猫背

このようなケースでは肩関節のインナーマッスルが正しく機能していない可能性が高いかもしれません。
肩甲骨と上腕骨をフィットさせるインナーマッスルにはどのような筋肉があるのか、分かりやすく解説していきます!

ローテーターカフとは?

ローテーターカフ(回旋筋腱板)

ローテーターカフ(回旋筋腱板)

【ローテーターカフのザックリ解剖学〜】
ローテーターカフとは、肩関節をぐるっと囲むように付着している、肩の深部にある4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)の総称です。
これらの筋肉は、上腕骨(腕の骨)を肩甲骨の関節窩にしっかりと引きつけ、肩関節がズレたりグラついたりしないように支えてくれています。

ここからはローテーターカフの各筋肉について解説したいと思います!

棘上筋

棘上筋(きょくじょうきん)

棘上筋(きょくじょうきん)

まずは、棘上筋です。
棘上筋は肩甲骨の上のくぼみから上腕骨にかけて付着する細長い筋肉で、主なはたらきは、腕を横に上げる「外転」です。

外転というと三角筋の存在が頭に浮かびますが、それぞれの働き方や役割には明確な違いがあります。

棘上筋は肩関節の浅い外転角度(0〜15°付近)で最も働いており、大きな動きを司るのではなく、上腕骨を、肩甲骨ににピタッと引き寄せて、肩関節を安定させる(求心作用)役割を担っています。
反対に三角筋は外転運動のメインを担い、大きな動きに寄与しています!

棘上筋が引き付けて三角筋が引き上げるというイメージですね!

【専門家向けの解剖学:棘上筋】
起始:肩甲骨の棘上窩
停止:上腕骨の大結節(上部)
作用:肩関節外転

棘下筋

棘下筋(きょくかきん)

棘下筋(きょくかきん)

続いて棘下筋です。
棘下筋は肩甲骨の下のくぼみから上腕骨にかけて付着する平べったい筋肉で、主なはたらきは腕を外にひねる肩関節の「外旋」です。

棘下筋は、ローテーターカフの中でも特に表面に近い位置にあるので、体表からも触知しやすい筋肉です。

【専門家向けの解剖学:棘下筋】
起始:肩甲骨の棘下窩
停止:上腕骨の大結節(中央)
作用:肩関節外旋

小円筋

小円筋(しょうえんきん)

小円筋(しょうえんきん)

次は小円筋です。
小円筋は肩甲骨の外側から上腕骨に付着するプクッとした筋肉で、棘下筋と同じく肩関節の外旋作用をもっています。

【専門家向けの解剖学:小円筋】
起始:肩甲骨の外側縁(上方1/2)
停止:上腕骨の大結節(下部)
作用:肩関節外旋

肩甲下筋

肩甲下筋(けんこうかきん)

肩甲下筋(けんこうかきん)

最後は肩甲下筋です。
肩甲下筋はローテーターカフの中で唯一肩甲骨の前側から上腕骨に付着する筋肉で、腕を内側にひねる(肩関節の内旋)はたらきを持っており肩関節を前側から求心位に引きつけています。

【専門家向けの解剖学:肩甲下筋】
起始:肩甲骨の肋骨面(肩甲下窩)
停止:上腕骨の小結節
作用:肩関節内旋

ローテーターカフが機能低下すると

前鋸筋との関係性

前述の通り、肩のインナーマッスルであるローテーターカフは、上腕骨を肩甲骨にキュッと引きつけ、肩関節の安定した“支点”を作る役割を担っています。

この求心力(フィット力)があるからこそ、腕をスムーズに上げたり回したりすることができるのです。

しかし、ローテーターカフがうまく働かなくなると、本来の安定性が失われ、代わりに三角筋や大胸筋などのアウターマッスルが過剰に働くようになります。
その結果、

・腕を上げたときに肩が詰まるような感覚が出る
・肩まわりに余計な力が入りやすくなる
・胸が閉じて巻き肩のような姿勢になってしまう

といった不調の原因になる可能性があります。

ピラティスでローテーターカフを活かすには

ローテーターカフをピラティスに活かすには色々な方法や考え方があると思いますが、今回はすべてのローテーターカフを協調的に働かせる為の方法をご紹介していきます!

①肩関節が安定する肩甲骨面上にセットする
②ゼロポジションを意識したエクササイズ

① 肩甲骨は背中の面に対して約30度前方に傾いています。
この角度を「肩甲骨面(スキャプラプレーン)」といい、この角度に腕をセットする事で肩関節の接触面が最適になり、関節への負担を減らし、安定させることができます。
反対にマーメイドの様な動作で身体に対して真横(0°)に手をついてしまうと、自然と水平伸展の方向にストレスが掛かってしまう為、肩に痛みを抱えている場合には注意が必要です。

② 次に意識したいのが「ゼロポジション」です。
これは肩甲骨の後ろにある肩甲棘(けんこうきょく)と、上腕骨の長軸が一直線に並ぶ位置のことを指しています。
このゼロポジションは、肩関節が最も安定し、筋肉や関節包・靭帯などの構造物に最小限のストレスで機能できる「解剖学的に理想的な肢位」のことを指します。
ローテーターカフが最も効率的に働くポジションでもあるため、これをピラティスでも意識できるとアウターマッスルの過剰な緊張を抑えることが出来ると当店では考えています。

ちなみに…
ゼロポジションは肩周囲の靭帯やその他の組織の緊張を最も抜いてくれるポジションでもあることから、「肩関節の脱臼」を入れる整復動作でも用いられています!

動画で学べるローテーターカフのエクササイズ

ローテーターカフを意識したマシンピラティス①

【ロングボックスプレス】
①肩甲骨面上に両手をセット
②軽く外旋させる意識とともにバーを胸から突き放す
③戻すときも肩甲骨を安定させながら肘を曲げる
→三角筋が疲れること無く、前鋸筋や僧帽筋下部に収縮感があればローテーターカフが機能している証拠

ローテーターカフを意識したマシンピラティス②

【サルーテ/シェイブバックヘッド】
①ループに手をかける
②ゼロポジションを意識して肘から伸ばす
③戻って来る時も肩甲骨を安定させた状態で
→三角筋が疲れること無く、前鋸筋や僧帽筋下部に収縮感があればローテーターカフが機能している証拠

いかがでしたでしょうか?

ローテーターカフの理解は深まりましたか?
ピラティスをしていて三角筋ばかりが疲れてしまう方は恐らく、インナーの働きが弱いかも?しれません!

また今回は割愛しましたが、ローテーターカフの中でも棘上筋は加齢やケガによって断裂することが多い部位でもあります。特に40〜50代の男性に多いことから旦那さんやお父さんが急に肩の痛みを訴えたら腱板断裂の可能性もありますので、早めに医療機関を受診しましょう!

それでは、また次回の投稿もお楽しみしていてください!

KIYOMI

以上参考になれば嬉しいです。

また次回の投稿もお楽しみに!

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