【大胸筋】胸板を作るのはココ!部位別に見る特徴と活かし方

大胸筋サムネイル
KIYOMI

T’s PilatesのKIYOMI先生コラム
「誰でもわかる解剖学」
今回のテーマは『大胸筋』です!
「胸の筋肉って、腕立て伏せのときに使うやつでしょ?」
もちろんそれも正解です!でも実はそれだけじゃないんです!
この“大胸筋”は、腕を動かすときはもちろん、姿勢の安定や呼吸、そして見た目の印象にまで関わる、意外と奥の深い筋肉なんです。
そんな“胸の筋肉”のこと、今日はちょっと深掘りしてみましょう!
わかりやすく、でも少し本格的にお届けしますね!

目次

こんなクセ、ありませんか?

大胸筋、こんなサインに要注意!

こんなサインに要注意!

日常生活やピラティスの動作中に、こんなサインは見られませんか?

・プランクや腕を上げるときに肩がすくんでしまう
・ 背中が丸くなりやすい

実はこれ、大胸筋が緊張し過ぎているサインかもしれません!
大胸筋は胸の前側にある筋肉で、姿勢の安定や呼吸の深さにも関わっています。

この筋肉がうまく使えていないと、肩周りに余計な力が入りやすくなったり、ピラティスの動きで正しいフォームがとりづらくなってしまうことも…

次の項目では、「大胸筋ってどんな働きをしているの?」という疑問に、わかりやすくお答えしていきます!

大胸筋とは

大胸筋(だいきょうきん)

大胸筋(だいきょうきん)

大胸筋は胸全体から上腕にかけて存在する、大きな胸の筋肉です。
私たちが「胸の筋肉」と聞いてイメージする、まさにその筋肉。
大胸筋は3つの部分(線維)で構成されており、鎖骨・肋骨・胸骨から、腕の骨(上腕骨)に付着します。

大胸筋の作用

大胸筋の作用

大胸筋の作用としては、

・腕を内側に引き寄せる(肩関節の水平内転)
・腕を横から体に引き寄せる(肩関節の内転)
・腕を内側にねじる(肩関節の内旋)
・腕を前に動かす(肩関節の屈曲)

また、ピラティスではプッシュ系のエクササイズで働いてくれる筋肉です。

普段は意識しにくい筋肉かもしれませんが、押す・引く・抱える・支えるといった、実は日常生活にとても身近な動きに大胸筋はしっかり関わっているんです。


【専門家向けの解剖学】
起始:
1.鎖骨内側半分(鎖骨部)
2.胸骨前面および第2〜第6肋軟骨(胸肋部)
3.外腹斜筋腱膜の前葉(腹部)
停止:上腕骨の小結節稜(前面・内側)
作用:肩関節屈曲・内転・内旋・水平内転

大胸筋の3つの線維のはたらき

大胸筋の筋線維

大胸筋の筋線維

大胸筋は3つのパート(線維)に分かれていて、それぞれ異なった動きに関わっています。
そのためココを知っておくと大胸筋の上中下のどこに問題があるのか?が見えてきます!

① 上部線維(鎖骨部)
鎖骨から始まる上部線維は、腕を前や上に持ち上げる動きにとても重要です。
例えば、荷物を棚の上に持ち上げるときや、腕を斜め前方にあげるような動作で活躍します。
腕を高い位置に動かすときにしっかり働き、腕の動きをスムーズにサポートします。

② 中部線維(胸骨部)
胸の中央にある胸骨から始まる中部線維は、腕をまっすぐ前に押し出す動きに関わっています。
たとえば腕立て伏せの動作で腕を伸ばすときに使われ、前方に力を出すための大切な役割を果たします。
日常生活では、前に物を押したり、抱えたりするときに活躍する部分です。

③ 下部線維(腹部)
肋骨の下のあたりから始まる下部線維は、腕を下げる動きや引き寄せる動きに関係しています。
たとえば、ロープを引っ張るような動作や、重い荷物を下ろすときに使われます。
腕を体の側面に引き寄せる力を出すときにしっかり働き、腕の動きを安定させます。

このように、大胸筋の3つの線維は、それぞれ違う方向に腕を動かすときに働いていて、私たちの日常動作や運動の中でバランスよく使われています。
だからこそ、全部の部分をまんべんなくケアしたり動かしたりすることが大切なんです。

筋膜の繋がりから見る大胸筋

フロント・ファンクショナル・ライン

フロント・ファンクショナル・ライン

私たちの身体の筋肉は、それぞれがバラバラに動いているわけではありません。実は、筋肉同士は「筋膜(きんまく)」という薄くて丈夫な膜で全身につながっています!

その中でも「フロント・ファンクショナル・ライン」は、身体の前面を対角線状にクロスするように走る筋膜のつながりです。
このラインには、大胸筋、腹直筋、腹斜筋、内転筋群などが関係しており、主に体をひねる(回旋)、腕をななめに引く(対角線の動き)、体幹を安定させながら腕を動かす動作でこのラインが機能すると言われています。
具体的には、ゴルフやテニスのスイング、ボールを投げる動作、ピラティスのマーメイドなどのローテーション系エクササイズが挙げられます。

つまり、“全身を連動させて動かす能力”を高めるために欠かせないラインなのです。
ピラティスではこのラインを意識して使うことで、より滑らかで効率的な動きが身につき、体幹の安定性やスポーツパフォーマンスの向上にもつながります。

硬いとどうなる大胸筋…?

大胸筋が硬いと

大胸筋が硬いと

大胸筋は、胸の前面から上腕骨の前側に向かってつながっている筋肉。
この筋肉が硬くなると、腕が内側に引っ張られ肩が前に巻き込まれたような姿勢、いわゆる「巻き肩」に影響することが分かります。
また、腕を挙げようとしたときに、動きが制限されて「挙げにくい」状態につながります。
つまり、大胸筋の柔軟性が低下すると、肩や腕の動きに悪影響を及ぼしやすくなるんです。

では、なぜ硬くなってしまうのか?ここでも不良姿勢が関わってきます!

上位交差症候群

上位交差症候群の筋バランス

上のイラストのような悪い姿勢(上位交差症候群)では、前後にクロスするように緊張する筋肉と弱化する筋肉が分かれます
このイラストからも分かるように、姿勢の崩れによって大胸筋は短縮・緊張します。

つまり、大胸筋が硬いから巻き肩(不良姿勢)になってしまうよりも、不良姿勢の長期化によって大胸筋が短縮、硬くなり、結果として悪い姿勢がパターン化してしまうと考える方が自然ではないでしょうか。

日常生活での大胸筋の活躍

大胸筋は、腕を前に出したり、体の中心に引き寄せたりする動作をサポートする筋肉です。
日常生活の中でも、実はさまざまな場面で大活躍しています!
具体例を3つ上げてみましょう!

① 赤ちゃんやペットを抱っこ
② 腕立てふせ
③ 野球のバッティングやピッチング

このように、大胸筋はスポーツシーンだけでなく、毎日のちょっとした動作の中でも働いてくれています。だからこそ、使いすぎて硬くならないようにケアすることも大切です!

動画で学べる大胸筋のエクササイズ

ここからは実際に広背筋のエクササイズを動画で解説していきます!

大胸筋のストレッチ

  1. 手を肩の高さで壁につける
  2. 手を壁につけたまま、胸を開くようにして体をゆっくり反対方向にひねる
  3. 胸の前がじわ~っと伸びてくるのを感じたらOK!

肋骨を少しおさえるイメージで行うと◎!
壁に置く手の高さを変えることで、伸びる場所が変わります!

大胸筋を鍛えるエクササイズ(プッシュアップ)

【プッシュアップ(腕立て伏せ)】
腕立て伏せは大胸筋を鍛えるうえで欠かせないエクササイズ。
手を付く位置を変えることで各線維を選択的に鍛えることが可能です!
一般的なプッシュアップ:中部線維
手を肩よりも低めにセット:上部線維
手を肩よりも高めにセット:下部線維

大胸筋を効かせるマシンピラティス(ロングボックスプル)

  1. うつ伏せの状態でお腹に力を入れておく
  2. 両手はストラップを持ち、おしりの方向へ引っ張る
  3. 肘の屈伸や、外に開いてから閉じる動き、背骨の伸展に合わせて引っ張る動きを行う

→広背筋や上腕三頭筋に加え、脇を閉める(内転)動作で大胸筋を効かせることが出来ます。

KIYOMI

以上参考になれば嬉しいです。

また次回の投稿もお楽しみに!

インスタグラムでも、お役立ち情報を日々発信しています
ぜひ、チェックとフォローをお願いします
https://www.instagram.com/ts_pilates.studio

新規ご予約再開のお知らせ

T’sPilatesでは現在、Newインストラクター加入に伴い新規ご予約枠を開放しております!

インストラクターの指導で気持ちよくピラティスをしたい方、姿勢を整えたい方、T’sPilatesでお待ちしております!

下記のオンライン予約よりご予約お待ちしております!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次